【酢漿草(かたばみ)紋】
繁殖力に優れ虫刺されなどの薬効もある。茎や葉は蓚酸(しゅうさん)を含み、噛むと酸味があることから酢漿草と書かれたともいい、また葉の一部が食い千切られたようにみえることから片喰、あるいは片葉が3枚であることから片葉三、転じて片喰となったともいう。均整の取れた簡潔な意匠は文様として愛され、平安末期の『今鏡』にも車紋として使われた様子が描かれる。『太平記』には正平7年(1352)武蔵野合戦の時に、新田義興の陣の中に見ることができる。武家に好んで用いられたのは、その繁殖力の強さが家運隆盛・子孫繁栄につながるということからという。現在、五大家紋として最も多く使用されている家紋の一つである。(高澤等著「家紋の事典」)

* 同書によると、全国平均占有率は、 酢漿草(9.27)、木瓜(7.73)、鷹の羽(7.17)、柏(5.84)、藤(5.54)としているが、同時にこう記載されている。
一般に酢漿草、桐、木瓜、鷹の羽、藤を五大家紋といい、これに柏、橘、蔦、茗荷、沢瀉を加えて十代家紋という(P23)


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糸輪に
覗き酢漿草
紋典版
糸輪に
覗き酢漿草
平安紋鑑版
丸い二つ
剣酢漿草
丸に剣酢漿草
作図方法例
丸に剣酢漿草
六つ割り作図
丸に剣酢漿草 丸に酢漿草

不正確に描かれた紋章は美しくありません。長い年月をかけて、勝れた美意識によって完成された紋章の形は、ゆるぎないものです。それを正しい姿で伝えてゆこくとが大切だと思います。 形の基礎となる作図を紋章の「割り出し法」と言います。紋章上絵師の手によって、長い間継承されてきた伝統技法です。(泡坂妻夫著「卍の魔力、巴の呪力」)

丸に剣酢漿草の作図方法の一例
・剣酢漿草の作図例
【まるにけんかたばみ】酢漿草紋。
・最初に丸を描き、円周を六等分する
・剣の太さを決める。この太さは、六等分した円周より、やや狭く、勘によって決める。剣が同じ太さになるよう、剣先となる円周上の三点にコンパスを立る。
・中心の円の大きさは勘による(中心の円の大きさは、直径が丸の太さぐらい(泡坂妻夫著「家紋の話」とも書いている) ・中心の円の周りに、小さな剣を描く
・ハート形の葉を描く
・丸の太さは円の直径の1/9よりやや太め
以上、泡坂妻夫著「卍の魔力、巴の呪力」参考。
今回の下絵は片面を描いて、それを写す方法で作図(2015.7.19)しているが、PC作図なので剣と葉を一組書いて、120度・240度回転コピーでも可。
家紋の作図にあたっては、描く人が自由にできる部分とルールを守らなければならない部分とがある。例えば上記の様に、剣の太さは一定の範囲では自由でるが、三カ所の剣先の位置は決まっている。この様に紋割りは、家紋の作図にとって必須の基礎知識であると私は思っている。
丸に剣酢漿草
作図方法例
丸に剣酢漿草
六つ割り作図

・剣酢漿草の作図例

酢漿草の作図例

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